40年前の1978年。私が大学を出て東京の設計事務所に勤務し始めた頃、建築専門誌に今回コンサートが開催される「箱根プリンスホテル」(注)が掲載されました。設計は建築家村野藤吾先生です。村野藤吾先生は93歳まで現役で建築設計に携われ、私の中では一つの目標となっている建築家です。箱根プリンスホテルをはじめ、新高輪プリンスホテル、なだ万山茶花荘、八ヶ岳美術館、宝塚市庁舎等数多くの名建築を残され、箱根プリンスホテルは87歳のものです。掲載された建築を見て、是非足を運んで宿泊したいと思ったのでしたが、当時は安給料と独身ということもあり、叶うことが出来ず遠い夢となっていました。
年月が経ち、4年前、梯剛之さんの小さなコンサートが伊豆で開催されると聞き、ならば前泊を箱根で、翌日は伊豆のコンサートにと思い立ち、長年の夢がようやく叶うことが出来ました。ホテルは40年前の写真と同じ姿で、隅々のデザインをつぶさに見て廻ることが出来き、良い機会となりました。
伊豆でのコンサートを聴き、宿泊が梯剛之さんと同じだったので、翌朝朝食時に思い切って「小松へコンサートに来ていただけないか」と打診したところ、12月頃にヴォルフガング・ダヴィッドさんと共演する予定があるので、時期に合わせ演奏会が出来るとのお返事をいただき、これがきっかけで小松での「ヴォルフガング・ダヴィッド&梯剛之 デュオ・リサイタル」を開催することとなり良い機会となりました。おかげさまで今年は5回目となります。
来月5月27日に「ザ・プリンスホテル箱根芦ノ湖」にて梯剛之さんコンサートが開催されます。「建築と演奏」、私にとって夢のようなコラボです。嬉しさいっぱいで、待ち遠しいです。
(注)現在の「ザ・プリンスホテル箱根芦ノ湖」
♪♪梯剛之さんのピアノ演奏を楽しむ音楽の夕べ♪♪
主催:梯剛之オフィシャルファンクラブ
日程:2018年5月27日(日)~28日(月) 1泊2日
会場:ホテル本館のル・トリアノン
演奏曲(予定)
ショパン:猫のワルツ・タランテラ・遺作ノクターン・舟歌・バラード1番
リスト:森のささやき
ベートーヴェン:ソナタ「悲愴」
夕食:梯剛之さんとの交流懇親会
なお、予約は満席となり終了となっています。